2019年1月25日金曜日

江戸の雛人形展(2.19からの)、併催の春の手仕事バザールでの亀田縞のこと

●亀田縞のこと

 信濃川、阿賀野川の二大河川に囲まれた新潟市南部「亀田郷」は、かって芦沼と呼ばれる低湿地帯でした。人々は田を拓き、腰まで水に浸かって農作業に精をだしました。その有様は司馬遼太郎氏をして、「食料を得る労働としては世界でも類のない苛酷なもの」と、言わしめたほどです。その時、亀田郷の人々が身につけていたものが「亀田縞」と呼ばれる綿織物。水と泥汚れに強く、大正、昭和初期には全国に流布しました。
 戦後絶えておりましたが・・・・。


 平成16年から再生産され、亀田地区の2軒の機屋さんが普及をはじめました。その時以来、当館でもお預かりしています。現在は、いろんな方が洋服等に仕上げ当館でも製品を普及しています。
 1.1m × 2m 3600円です。模様約80種の布を置いています。春の手仕事バザールで、亀田縞の布を使った製品も多く並びます。

    江戸の雛人形展     併催 春の手仕事バザール 2019.2.19~3.10

2019年1月18日金曜日

2月の江戸の雛人形展での「楽しみ」発見

 2月19日から始る「江戸の雛人形展ー北前船のおくりもの」では、下記の映像をご覧ください。雛人形の屏風の後に幕のようなものが張られています。来訪者にお聞きしても案外お知りにならない方が多いようです。「タペストリー、のれんですか」・・とかいう方もいます。筒描きです。木綿布に筒紙に糊を入れて塗ります。糊のついたところは防染され染まりません。ちょうどケーキのスポンジ上にクリームなどをデコレーションするように筒紙から糊を押し出すのです。

 筒描きの方法では、ご覧になると感じると思いますが手書き感がハッキリしていて伸び伸びと楽しく描かれています。出来上がったものは、多くは布団表、風呂敷、油単(婚礼道具を被うもの)などになります。子女の幸せと繁栄を願う気持が溢れたものです。また、男児を祝う武者幟や大漁旗にもなっています。筒描きの手法は古くは奈良時代から続いていますが、何と言っても江戸時代に盛んになりました。今残っているものは大方明治以降のものです。まれに江戸時代のものもあるそうです。実際、いまでもつくられているそうです。

                                   2019.2.19~3.10 江戸の雛人形展

 当館に飾られる筒描きは、綺麗で保存状態もよくそして、なかなか見応えするものが多いのです。松竹梅と鶴亀、桐に鳳凰、牡丹に唐獅子、波にうさぎ、茶道具、熨斗、宝尽くし
そして家紋と多彩です。プリントものや機械染と違い、観ていると気持が楽になり落ち着きます。日々の暮らしの中に1枚掛かっているととても安定した環境になると思います。
 当館は筒描きを所持していませんが、この展示期間は1年で一番心地よい幸せ感溢れる日々です。いろりのまわりで呑むお茶も美味しく感じます。

2019年1月14日月曜日

今年の企画の始まりー1ヵ月後に控えて

江戸の雛人形展ー北前船のおくりもの
 会期 2019年2月19日(火)~3月10日(日)10:00~17:00
    (祝・日は ~16:00 最終日は ~13:00)月曜休館
 入場無料
 駐車場あり 12台(入れない時、道路には置けませんので50m先の保育園駐車場
       にとめてください)

 雛人形展について(小さな美術館季の母屋)
        江戸の雛人形展は、今回で14回目を迎えます。新潟湊は日本海側の大
       きな物文化の寄港地でした。江戸・京都などの文化が江戸期・明治時代に
       持ち込まれました。今回展示する主要な対雛は10種くらいですが、元禄
       雛、寛永雛、享保雛、有職雛、古今雛、次郎左衛門雛です。○○雛といっ
       ていますがその時代のものという言い方でなく、その時代につくられた様
       式ということです。どの雛も江戸期・明治時代に生まれたと思われます。
       少し退色したり劣化したところもありますが、時の重みとその時代を想像
       させる見応えのあるものばかりです。

 雛人形のほか、200もの土人形、招き猫、筒描き、めでたい尽くし・・・も展示。

 別棟ギャラリーでは、春の手仕事展をやります。15人の方が身近で魅力的な手づくり
 作品を展示しています。手仕事展については、1月末に詳しくお知らせします。


           左手前は有職雛 右下は全国各地の土人形

2019年1月8日火曜日

小寒を迎えて-休館中の小さな美術館季

雪のない小正月でした。私達のふるさと越後湯沢のこのころは、大方どこの地内のスキー場でも多くのスキー客を迎え村全体に灯がともり明るく浮かび上がります。明るさの方へ耳を澄ますと歓談の声や笑い声が聞こえてくるのです。
 今日の江南区松山は、それは静かで時折走っていく車もエンジン音を控えているようにも思える一日でした。
 2月の企画を待たずもっと早く開館したいところですが、全く個人的事情があります。数十年にわたる家族の写真、とりわけ3人の息子の写真を振り分け整理するしごと、山になっている書類や本等を整理するにはゆうに1ヶ月はかかると思います。また、みなさんがおいでになっていろりの縁でお茶をのむとき、東側に和室が二つあります。平素はふすまや障子をはずしてありますが、閉館すると全部に戸を立てます。
 家の整理中、この和室に座り外を見ながらお茶を飲んだり、下手な二胡を弾く気分はちょっとした至福です。
 閉館中ですが通りかかりましたら、今までの季(とき)とは、また感じも違った和室で
お茶をいっぷくどうぞ!  つぎの便りは1月14日ごろです。では・・・・。

2019年1月1日火曜日

2019年あけましておめでとうございます!

2019年、あけましておめでとうございます。ここ数年当館のご挨拶もありませんでした。また、ホームページはどうなっているか問い合わせをいただきました。ようやく、みなさまにご案内差し上げる状態になりました。開設19年目に入り次のような点を大事にしながら運営させていただこうと思っています。

●毎月1~2企画をしていく。分野は広く考えている(但し今年は2月19日から)

●ギャラリーで展示したい方には、貸しギャラリーというより話し合って当方企画と
 させて頂きたい。 
                                        ●当館が何としてもやりたい企画が4~5あります。問い合わせいただければスケジュールをお知らせします(025)276-2423

昨年のお礼・報告をひとこと! 15企画、イベント6、恒例行事2開催。
亀田縞作品展は毎年恒例になりました。9月中旬。

鷲尾としえ教室作品展 6月 大好評。
瀬川強イーハト―ブ西和賀写真展 9~10月
宮澤賢治ワールドを写真で語ってくれました。
 

望年歌声いろりIN松山 第227回目
 53名参加。ゲストは広島の高田龍治さん。
歌で元気になりました。

  
松葉保育園は2月に移転新築します。これまでの園舎とさよならコンサートをひらきました。宮澤勝之地域ツアーコンサートに73名参加。11月23日

地域の茶の間「おちゃのまぽらん」は毎月第3月曜日。10時~14時まで。常連会員さんは20名。当番でお昼をつくり食べています。町内の方、ギャラリーのお客さん半々です。今年は 3月18日からです。参加連絡は2日前までに。


江戸の雛人形展はメーン企画のひとつ。江戸初期から昭和時代までの様式の雛が豪華にならびます。1級品の雛が身近にみれて喜ばれています。2~3月開催。

さて、今年の小さな美術館季の企画については、1月8日より情報提供させていただきます。今年も、どうぞ江南区松山の竹林脇舎においでください。